はじめに
今回は、僕が旅してきた中で一番の絶景を紹介します。
その絶景とは、ズバリ、火山です!!
アフリカ縦断の旅の中で立ち寄ったコンゴ民主共和国、
その名も
ニーラゴンゴ火山
です。
火山というと、エチオピアのダロール火山やエルタ・アレ火山、ハワイのキラウエア火山などが有名かと思います。
この記事で紹介する「ニーラゴンゴ火山」は日本人にはあまり有名ではないですが、とても見応え満点、迫力もすごく、おすすめの火山です。
コンゴ民主共和国というと、なかなか場所もピンとこないかと思いますが、少し行きづらくても、その旅路の果てに最高の絶景に出会えます。
火山ほど、地球が生きていることを直感的に感じられるものはありません。
行くまでの道中、決して楽ではありませんが、行ってよかった、と心から思える景色だと思うので、是非みなさんにおすすめさせていただきます。
まずは、この「ニーラゴンゴ火山」について、まったく知らない人もいると思うので、情報など何点かに分けて、一つ一つ説明していきます。
これを読んだ人が一人でもニーラゴンゴ火山に興味を持ってくれたら幸いです。
ニーラゴンゴ火山の歩き方まとめ
ニーラゴンゴ火山について、僕の体験談を交え、一つひとつ説明いたします。
場所や行き方、ツアーの代金など、気になるところ全てをまとめました。
ニーラゴンゴ火山について全く聞いたことなかった人も、この記事を読めば、もういつでも火山を見にいくことができるでしょう!
皆さんのこれからの旅の参考になれば嬉しい限りです。
それでは、順番に見ていきましょう!
ニーラゴンゴ火山の場所
・ヴィルンガ国立公園、ゴマ、コンゴ民主共和国
アフリカ大陸の真ん中にある国「コンゴ民主共和国」の、ルワンダとの国境にある小さな町、ゴマ(Goma)。
ツアーはそのゴマの町からスタートします。
ゴマ市街地から一時間程車を走らせると、火山へのトレッキングが始まるスタート地点へと到着します。
ゴマの町の一角にツアーをまとめるオフィスがあり、そこに集合してツアーに参加していく流れになります。
ニーラゴンゴ火山への行き方
『ポイント』
・ゴマの町から国立公園ツアーに参加して行く
日本から来る場合、ゴマへ来る直行便はないです。 隣国のルワンダの首都キガリに飛び、そこから国境までバスで行く、というルートが一番速いです。
『注意点』
・基本的に火山を目指すには、トレッキングツアーに参加して行くことになります。
個人ではビザや国立公園のパーミットが非常に取得困難であり、安全面の観点からも、ツアーに参加することをおすすめします。 ルワンダ側からコンゴ民主共和国に入国し、自分でどこかの宿に泊まり、ツアーに参加する、という流れになります。 町からトレッキングのスタート地点までは20km程離れており、自力で行くのは難しいかと思います。
よくわからない台車みたいなもので荷物を運ぶ人々。
ニーラゴンゴ火山トレッキングツアーについて
『ポイント』
・ヴィルンガ国立公園の公式サイトがあり、そこで国立公園内でのツアーに関する予約などを扱っています。
ウェブサイトは こちら です。
わからないことがあれば、メールで尋ねればしっかり返信してくれます。一年通して、いつでも参加することが出来ます。
『注意点』
・まず、ツアーに申し込む。入国ビザも忘れずに取得する。
コンゴ民主共和国に入国するにはビザが必要です。
個人で取るのは非常に大変なので、ウェブサイトで購入したほうが確実です。
・個人で火山に行くことは原則禁止されています。火山は国立公園の中にあり、国立公園に入るにはパーミット(入域許可証)が必要です。
パーミットはツアーのチケットの代金に含まれているので、ツアーに参加するのであれば問題ありません。
ツアーに参加するに当たって、事前に申し込む必要があります。
当日行って飛び込みで参加できることもあるかもしれませんが、国立公園のツアーであって、普通の観光ツアーではないので、前もって時間に余裕をもって申し込んでおくことをおすすめします。
ニーラゴンゴ火山トレッキングツアーの料金
ニーラゴンゴ火山のツアーに参加するに当たり、実質必要なものは以下の3つです。
ニーラゴンゴ火山トレッキング参加費用
合計 US$461(約5.2万円:2021年11月換算)
・火山見学トレッキングツアー台(1泊2日) US$300(約34,000円)
・コンゴ民主共和国 入国ビザ代 US$105(約12,000円)
・送迎ジープ 往復 US$56(約6,500円)
国立公園主催のツアーということもあり、1泊2日と考えると高額でしょうか。
ツアー代、ビザ代、交通費の三点は最低限必要です。
まず必要なのは、火山トレッキングそのもののツアー代です。
こちら参加費や入山許可証を含めた諸々の料金となっています。
国立公園への入園料なども加味されていますが、安全を守るレンジャーがいて我々がツアーに参加できる訳なので、諸々のことを考えれば決して高い金額ではないといえるでしょう。
またビザについても、同様のことが言えます。
通常コンゴ民主共和国のビザを取得することは非常に大変で、アフリカ大陸一入手が困難とも言われています。
そのビザもこの度のツアーに参加する証明書があれば、追加でツアー会社にお願いする形で入国ビザを発行してもらえるのです。
自分で申請したり、大使館に足を運んだり、たくさんの書類を用意したり、といった煩わしさもありません。
全てはインターネット上で完結できます。
その利点を思えば、ツアー参加費やビザ代もお値打ちだと思えるのではないでしょうか。
交通費についても、オプションではありますが、一般的な旅行者である場合、必須になります。
最寄りの町であるゴマからニーラゴン山までの公共交通機関はあってないようなもので、尚且安全性なども不安定なので、無事にツアーに参加して下山するためにも、お金で安全を買いましょう。
ニーラゴンゴ火山トレッキングツアーの日程
1泊2日が基本的なニーラゴンゴ火山トレッキングの日程になります。
基本的に国立公園のサイトの中のカレンダーから希望の参加日を選び、参加する流れになります。
毎日運行されているので、比較的予定を考えるは簡単に合わせれるのではないでしょうか。
ツアー自体の流れは以下の通りで非常にシンプルです。
1日目
8:00 ピックアップが宿に迎えに来る。
9:30 トレッキング、スタート地点に到着。
10:00 ガイドからの説明の後、トレッキング開始。
16:00 途中休憩も交えながら、山頂(火口付近)に到着。
その後、自由時間。
トレッキングをするだけの非常にシンプルな日程となっています。
6時間をかけて1600m登るプランなので大変ではありますが、自分のペースを崩さずに慎重に着実に登っていきましょう。
登った先には、待ち焦がれた火山が待っています。
トレッキングを終え、辿り着いた山頂から見た火口。
まだ日暮れ前なので、煙で赤い溶岩が見えにくいです。夜になると、この火口からの景色が本領を発揮します。
夜になると、黒と朱のコントラストがびっくりするぐらい美しく光ります。
まるで飲み込まれてしまいそうな魅力や迫力がマグマから漂ってきます。
2日目
7:00 朝を迎え、下山。
11:00 下山後、宿まで送ってもらい、解散。
夜明けが来ると同時に、火山の時間は終わりです。
火山は夜に見るもの、明かりがある状態で見ても煙しか見えないので、お楽しみは終わりにして帰る必要があります。
昨日登ってきた道を帰って、ツアーは終了です。
帰りは下りです。火山岩が敷き詰められた道は、非常に滑りやすいので気をつけてください。
ツアー全体としては、基本的に構えすぎず気楽な雰囲気で望めばいいかと思います。
ただ、トレッキング自体はなかなかハードです。1800mから3400mを6時間で登るスケジュールです。
体力に余裕を持って、登ることをおすすめします。
食事はオプションになるので、自分でなにか持っていくか、事前に頼んでおく必要があるので、山頂で空腹にならないようしっかりと食料は持参しましょう。
ニーラゴンゴ火山トレッキングツアーの持ち物
服装や靴、食料などを考えるぐらいでしょうか。
食料や防寒着、寝袋などは全て持参かオプションでつけることができます。
オプションだとやはり高額なので、自身でなにか持っていかれたほうがいいかと思います。
考えるべきは、夜の防寒対策用のアウターなどでしょうか。
標高3,500mの山頂で過ごすことになるので確実に冷えます。
夜、火山の火口を見るときも、非常に寒く風も強かったりします。
なにか身体を温めれるものを用意していくことをおすすめします。
コンゴ民主共和国の気候
コンゴ民主共和国は一年を通して気温差がなく、一定の気温で日本の夏ぐらいの気温です。
昼間は半袖、夜は少し羽織るものがあればいいかと思います。
トレッキング中は動きやすい軽めの格好、トレッキング後の山頂ではしっかり防寒して暖かい格好をするのが最善ではないでしょうか。
火口付近は標高3400mですので、夜は寒く風も強いです。防寒着は必要です。
トレッキングでの一番の懸念事項は、寒暖差です。
くれぐれも体調を崩さないように、ツアーを楽しめるように、最善を尽くしていきましょう。
コンゴ民主共和国の言語
コンゴ民主共和国での公用語はフランス語です。
フランス語を話せる日本人は少ないと思いますので、町中の人たちと意思疎通を取るのは難しいですが、ツアー会社の方々は英語が話せるので、英語が話せれば心配ないです。
国立公園のウェブサイトも、ツアー申し込み時の予約メールも、やり取りは基本英語です。
ツアーには、現地から参加される人や僕らみたいに他国から参加される方(アメリカ人やデンマーク人)もいます。
彼らと話すのは英語、現地の方々と話すときはフランス語と、どんな方とも話せるように、多少の意思疎通はできるように心がけていきたいものですね!
コンゴ民主共和国の通貨
現地の通貨は、コンゴフランです。
ゴマの町で買い物したりするときは、コンゴフランが必要になります。
食料品や日々の細々したものはフランでやりくりし、ツアー自体はUS$での支払いになります。
そのため、US$をしっかりと用意しておいたほうが懸命かもしれません。
米ドルがない場合は、ウェブサイトでクレジットカードでも支払いはできるので、事前決済で必要な大きい金額は処理しておくのも手です。
ちなみに、宿はコンゴフランでもUS$でも払えます。
基本的にそれほど現地通貨を持つ必要はなく、必要に応じてATMで下ろすなりして対応していけば問題ないでしょう。
【ニーラゴンゴ火山の絶景】
ニーラゴンゴ火山の写真を何点か貼ります。
少しでもイメージを掴んでもらえたら幸いです。
絶景の感動は写真では伝わりきらないものですが、皆さんの旅路の参考になれば嬉しい限りです。
火口からはこんな景色が目に飛び込んできます。
こんなすごい絶景が見れるのなら、しんどいトレッキングをする価値もあるのではないでしょうか!
なんか意味分かんないです!けど意味なんてわからくていいんだと思えるほど、地球の凄さを漠然と感じていました。
【ツアーの楽しみ方】
ツアーは、
端的に言って、最高にしんどくて、最高に感動します!
トレッキングは少々ハードですが、それを乗り越えた先には、目を見張る絶景が待っています。
トレッキングは長く、決して楽ではありませんし、山頂も寒かったり風が強かったり、シャワーで汗を流したり温まることも出来ません。
贅沢とは程遠い環境ですが、その場所から見える火口は言葉に出来ないくらい綺麗です。
ちなみに、我々の見る場所から火口は100m程離れています。
そのため、熱さを直接感じることはなく、ガスが来ることもないです。
それでも火山やマグマの迫力は充分満点です。
目に飛び込んでくるマグマの連続、黒と朱の世界が美しくもあり怖くもあり、
なんだかずっと見ていられるような、ずっと見ていたくなるような感覚になります。
ツアー参加者もそんなに多くないので、一人で静かに火山を眺め続けられることでしょう。
こんな壮大な景色を独り占めしているときの気分は、言葉にできないくらいの高揚感でいっぱいになります。
一緒にトレッキングした現地のコンゴ人たち。現地の方々はもちろん、他国から参加されてる方もいます。
さいごに
僕が旅してきた中での最高の景色「ニーラゴンゴ火山」いかがでしょうか?
火山なんてそうそう見られるものではないので、思いっきり五感で感じていただきたいです。
地球にたくさんの自然はあれど、これほどまでに”地球が生きてるんだ!”と感じられるものは火山しかないと思います。
この迫力や感動は自分の目で見ないと到底伝えられないので、ぜひ自分の目で見ていただくことを強くおすすめします。
”アフリカ”、”コンゴ民主共和国”、と聞くと、随分遠い印象を持たれるかもしれませんが、行き方さえ知っていれば簡単です。航空券を買ってさくっと行っちゃいましょう。
日本からでも、アフリカ旅の途中にでも気軽に行きましょう。
僕が自信を持っておすすめできるニーラゴンゴ火山、ぜひお時間あれば行ってみてください!!