世界一周の始め方

西サハラについて知ろう!モロッコの南にある地域を知っていますか?

西サハラの国旗



皆さん「西サハラ」という場所をご存知でしょうか?

「西サハラ?どこそれ?国なの?」

といった方もいるかと思いますし、もしかしら知らない方もいることでしょう。

今回は謎だらけの西サハラについて、僕の知る限りのことをお話させていただきます。

モーリタニアやモロッコに行く際には、少し足を伸ばして、是非西サハラまで行ってみてください!

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西サハラについて

西サハラが一体なんなのか、ご説明いたします。

世界的にはあまり目立つ存在ではないですが、是非興味を持っていただけたら嬉しい限りです。

西サハラとは?

西サハラの道路

別名:サハラ・アラブ民主共和国。

人口:約50万人

面積:26万平方km

西サハラは、地図で言うと”モロッコの南・モーリタニアの北”に位置します。

世界地図を見れば、しっかりと領土も分けられており、人口も面積も一見すると一つの国のように思えます。

しかし、国家という枠組みで考えると「未承認国家」という位置づけになり、それを取り巻く環境は複雑なものであるとされています。

なにがある?

西サハラの夜の市場

未承認国家とは、なにかしらの理由があって独立しておらず、世界的にはまだ国と認められていない領土や地域を指します。

西サハラには、特別有名な観光地はなく、広大な国土の中に街がチラホラとあるだけです。それ以外はただただ大きな砂漠地帯が広がっています。

そして、街を歩けば、そこはもう「モロッコです。」と言っていいぐらい、モロッコ本土と遜色ありません。

建物や食事などはモロッコのものですし、通貨がモロッコのものであることがなによりの決定打です。

西サハラには”これ”といってなにもない訳ではありますが、
街には人が生き、そこには文明がしっかりとあり、人々が平和に暮らしている世界があるということです。

ちなみにですが、そのモロッコや西サハラの醸し出す中東感に、アフリカから北上してきた旅人は安心するものです。
“夜気兼ねなく町を歩けるなんて嬉しい”と。
”平和って有り難い”と。

そこは実質モロッコ

西サハラの砂漠

モーリタニアから西サハラのエリアに入るとき、当たり前ですが国境があります。

そこでスタンプが押されるわけですが、そこで押されるスタンプは「西サハラ」のものではなく、「モロッコ」に入った証のスタンプです。

つまり、西サハラという地域ではありますが、実質的な支配や領土はモロッコになる訳です。

ちなみに、モロッコから西サハラ、西サハラからモロッコに入る場合は国境はありません。バスに乗って次の街に向かう感覚で、気づいたらモロッコに入っていたみたいなことになります。

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国と数えるか否か?

西サハラの海

西サハラは国なのか地域なのか、それは個人的な見解によるものと言えます。

個人的な感覚で言えば、僕は数えていいと思っています。

未承認国家といえども、ちゃんと国土や国旗があれば、それは国だと思います。

その場所を国とするかどうかは、人によって違います。

ある人は通貨があるかないかに重きを置いたり、ある人は国連が定義している認識に従っていたりします。

実際に訪れた僕から言わせてもらうと、西サハラについては、大目に見てもどっぷりモロッコに浸かっていますが、地図上で西サハラと定義されているので、僕としては西サハラは一応は「国」です。

西サハラの街

ダフラ

西サハラの夜の風景

西サハラの代表的な街の一つがダフラです。

僕の場合は、朝モーリタニアのヌアディブから国境を越え、その日の夜にダフラに着いたのですが、夜の街の安心感がなんだかとても嬉しかったのを覚えています。

アフリカでは夜に街を歩くなんて危険極まりない行為ですが、中東やヨーロッパではそんなことはありません。女性も子供も夜であろうと楽しそうに街に繰り出しています。

ここにアフリカの終わりを実感し、安堵感と共に夜のダフラの街を歩いたことが懐かしく思い出されます。

アフリカと中東やヨーロッパの境目の町であると言える気がします。

ブーダー

西サハラで食べれる魚

魚が美味しいとドイツ人の旅人におすすめしてもらった街。

教えてくれた彼はブーダーではなく「ブヂュドゥア」と呼んでいました。

日本語にすると非常に読みにくく発音しにくいですが、英語表記でBoujdourなので、フランス語とかの読み方を踏まえるとブーダーよりもブヂュドゥアですね。

魚が美味しいと聞かなければ、決して寄ることはない町で、大抵の日本人の方は寄らずに通り過ぎるぐらい何もない町です。

確かに魚は美味しかったです。

レイユーン

西サハラの町並み

西サハラの首都・レイユーン。

大きい街で、セネガルやモーリタニアから北上してくると、いよいよモロッコが近づいてきた感がしてきます。

建物も大きいものがしっかり建っていたり、車もたくさん走っていたり、食べ物屋さんも普通にあって、そこはもうなんてことのないモロッコの一つの街のようです。

この街からバスで北へ数時間のアガディールという街は、もう本当にモロッコのエリアになります。

西サハラからモロッコに行く場合は、特に国境やパスポートチェックもないので、”気づいたらモロッコに入っていた”的な感じですんなり入国してしまいます。

国境を超えること一つとっても、その辺りのやりとりや手続き等で、国や未承認国家の存在を感じるものですが、西サハラとモロッコの場合は、隣国を超えて同一国内な位置づけになっていました。

「西サハラはもはやモロッコだね」と僕の妻は言っていましたが、僕も納得の国境越えでありました。

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西サハラの通貨や言語

西サハラの建物

西サハラの通貨は、ズバリ、モロッコと同じモロッコ・ディルハムです。

単位や物価などもモロッコと同じですので、貨幣価値も経済圏も同じかと思います。

言語についても、モロッコと同じアラビア語を公用語としており、街にはアラビア語の看板が溢れています。

このことだけで、如何にモロッコと西サハラが同じ世界や経済圏で回っているのか感じれるのではないでしょうか。

未承認国家は、独自の通貨を発行している国もありますが、西サハラはそんなことはありません。

お金や言語は、その国の現実を偽りなく如実に表してくれるものですね。

西サハラの抱える問題

我々が抱えるには少し規模が大きいですが、西サハラには周辺各国を跨ぐような問題が存在しています。

要は、「その場所は誰のものか問題」です。

西サハラで夜歩く人々

未承認国家にありがちな問題とも言えますが、いつのときもきっと世界のどこかでは領土の取り合いによる紛争が起きています。

西サハラに関しては、実質支配はモロッコが握っていますが、元々支配していたスペインや隣国であるモーリタニアなど、3国の間で揺れ動いています。

地図の上から見れば、一つの国に過ぎませんが、その場所には50万人を超える人々が日々懸命に生きています。

立派な国と言えるぐらいの人がそこにはいるのです。

我々にできることは「知りながら旅をする」、それぐらいのことかもしれません。
とはいえ、同じ地球に生きる民として目を背けずに向き合っていきたいものですね。

旅をする上で「その国の実情を知る」ということは、旅のもたらしてくれる恩恵であり学びでもあります。

自分の心で真実を見て、自分で考え感じ、なにかできる旅人でありたいものですね。

さいごに

西サハラの夜の安心感

旅をする人にもあまり知名度のない「西サハラ」ってどんな国なのか、少しは知っていただけたでしょうか?

モロッコやモーリタニアに行った際には、是非ご自身の足でその地に行ってみてください!

きっとそこには素敵な出会いが待っていることでしょう!

ご愛読ありがとうございました!

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