”アフリカ縦断”
それはとてもロマンに溢れた旅路の出来事です。
大陸を上から下に、はたまた下から上に渡り歩くことは、旅する者の心を湧き上がらせてくれるものです。
今回は、1年かけてアフリカを縦断した僕から、これからアフリカを縦断したいと考えている人に向けて、アフリカ縦断のルートやポイントについてお話いたします。
アフリカ大陸縦断は、北から南まで、大小様々な国々やそこに生きる人々との出会いの連続です。掛けた時間の分だけ、あなたにきっといい経験をもたらしてくれることでしょう!
この記事が、皆さんのアフリカ旅の参考に少しでもなれば幸いです。
アフリカ縦断とは
アフリカを北から南へ旅をすること、大陸を縦方向に旅行をすること、それが縦断です。
基本的にアフリカ縦断とは、アフリカ大陸の東側である「エジプトから南アフリカまで」の国を南下することを指します。
反対に、南アフリカからエジプトまで北上する人もいますが、割合としては北から南へ旅をしている方が多い印象です。
アフリカ大陸の国々は、一つ一つの国々でまるっきり文化も違い、同じアフリカと言えど、北と南で全然世界が違います。
大抵の人は、北から南へと旅をする中で、10〜20ヶ国程の国々を渡り歩くことになりますが、その旅路の中で、きっとアフリカのことを好きになったり嫌いになったりもすることもあるでしょう。
そうやって「アフリカ大陸」という、日本と一番かけ離れた場所にある世界を、その目にその心に焼き付けることこそ、アフリカ縦断の醍醐味であります。
アフリカほどに日本との違いを強烈に感じさせられる場所は、世界広しといえども、この地球上のどこにもありません。
どんな人でも、「アフリカ」というエネルギーの放つ凄さを、旅路のどこかで感じるはずです!
時間をかけて縦断をして、アフリカにどっぷりと浸かって、今の自分を見つめ直す旅に出るのもいいのではないでしょうか!
アフリカを縦断する旅行の持ち物については、以下の記事もご参考にしてみてください!
アフリカ縦断のルート選び
アフリカ大陸縦断のルート選びは、基本的に一方通行のシンプルなものになることが多いです。
それは、ビザや治安の問題が大きくあり、”そのルート以外選べない”みたいな場所があったりするため、自ずとみんな一緒のルートを取らざるを得ないことも多々あるからです。
僕の実際のアフリカ縦断ルートを踏まえ、モデルとなるルートも紹介いたします。
アフリカ縦断のモデルルート
エジプト→スーダン→エチオピア→ケニア→タンザニア→ザンビア→ボツワナ→ナミビア→南アフリカ
一般的な縦断を目的とするルートです。
上記のルートを旅すれば、
・エジプトのピラミッドとスフィンクス
・エチオピアのダナキルツアーと民族巡り
・ケニアのサファリ
・タンザニアのサファリとキリマンジャロとタンザン鉄道
・ザンビアのヴィクトリアの滝
・ボツワナの象
・ナミビアのナミブ砂漠
・南アフリカの喜望峰
などなど、アフリカ縦断のハイライトとなる場所を余すことなく訪れることができます。
「アフリカに興味がある」ぐらいの方は、上記のルートで充分楽しめるかと思います。
エジプトからケニアまでは、大体の方は同じルートを辿ることになります。
取得できるビザや安全に入国できる国、通過できるルートの関係で、自ずと似通ってしまう背景がそこにはある訳です。
ケニアの後はルートの選択肢も広がり、ウガンダに行く人もいれば、マラウイに寄ったりする人もいるでしょう。
アフリカを代表するサファリや滝や砂漠を堪能し、最後の喜望峰がゴールとなるわけです。
旅のルートは風まかせ、そのときの気分で行きたい場所を選んでいくのがいいですね!
僕の実際の縦断のルート
エジプト→スーダン→エチオピア→ケニア→ウガンダ→ルワンダ→タンザニア→ルワンダ→コンゴ民主共和国→ルワンダ→ブルンジ→タンザニア→マラウイ→ザンビア→ボツワナ→ザンビア→ジンバブエ→南アフリカ→モザンビーク→スワジランド→南アフリカ→マダガスカル→南アフリカ→ボツワナ→ナミビア→南アフリカ→レソト→南アフリカ
僕の実際に旅したルートが上記のものです!
エジプトからケニアまではモデルルートと一緒ですが、ウガンダを始め、コンゴ民主共和国に行ったり、モザンビークやスワジランド、はたまたマダガスカルまで、余すことなくアフリカ大陸を堪能したルートになります。
今回のルートを旅すれば、
上記のルートで説明した、
・エジプトのピラミッドとスフィンクス
・エチオピアのダナキルツアーと民族巡り
・ケニアのサファリ
・タンザニアのサファリとキリマンジャロとタンザン鉄道
・ザンビアのヴィクトリアの滝
・ボツワナの象
・ナミビアのナミブ砂漠
・南アフリカの喜望峰
に加え、
・ケニアのラム島
・タンザニアのザンジバル島
・ウガンダのアフリカ一カオスな街並み
・ルワンダのアフリカ一綺麗な街並み
・コンゴ民主共和国の世界一の絶景のニーラゴンゴ火山
・マラウイの湖巡り
・ジンバブエのジンバブエドル集め
・モザンビークのジンベイザメとのシュノーケリング
・スワジランドのリードダンス鑑賞
・レソトのサニパス
・ナミビアのスカイダイビング
・南アフリカのバンジージャンプ
・マダガスカルのバオバブ街道やベローシファカとの出会い
などなど、よりディープなアフリカのハイライトとなる場所を、”これでもか!”というぐらい堪能することができます。
ルートについては、そのときそのときで柔軟に決めていましたが、これだけ好き勝手に進んでいっても、来た道を戻ったことはないので、縦横無尽にどうとでもなるものです。
僕も縦断を始める前は、マダガスカルに行く予定など全くありませんでしたが、一緒に旅をしていた妻の誘いで行くことになりました。
今思えば、「あのとき行ってなければ未来永劫行かないかもしれない」、振り返るとそんなことを思ったりもします。
”行きたいところには行けるときに行く”
旅をする自由な道のりの中でも、その精神はいつのときも持っておきたいですね!
アフリカ縦断のポイント
アフリカを縦断する際のポイントを実体験からお伝えいたします。
海外へ行く以上、事前に皆さん考えられる点かと思いますが、旅をしてみないとわからないこともたくさんあります。
僕自身も大して考えもせずにアフリカへ旅立ち、”あー、こうしとけばよかったなー”なんてことは往々にしてあります。
旅において、事前準備と情報整理は、本当に大切です。日本にいても、調べれることはたくさんあるはずです。
これからアフリカ縦断を考えている人は、是非僕の経験を参考にしてください。
アフリカ縦断のポイント:ビザ
ビザのいらない国をいかにうまく周るか
”ビザが要る”ということは、入国を制限されているということであり、何度も簡単に出入りはできません。
このビザの「要る・要らない」が、アフリカ縦断中は大きくルートを左右させます。
ビザが必要なら取得をする作業や時間が必要になりますし、その国に入国する以上選ばざるを得ないルートが存在したりします。
そのため、ビザのいらない国は頻繁に出入りを重ねたり、逆にビザが必要な国はしっかりとビザを抑えて無駄な出費やルートをとらないようにするように、都度考えてルートを汲む必要があります。
行く国を選別する
当たり前のことですが、行く場所を増やせばその分お金も日数もかかります。
それゆえに必要なのが、「どの国へ行くか、どの場所へ行くか」といったことでしょう。
アフリカは本当に広大であり、基本がバス移動です。
その移動には非常に時間がかかります。ヨーロッパのように、快適な道で数時間であっという間に隣の国なんてことは、まずありえません。
ルートによっては、紛争等の諸事情によって、入国できないなんてケースもざらにありますし、その決定は非常に流動的にです。我々旅行者には、その国の事情を深く知らないため、国の決定には従わざるを得ません。一ヶ月前、数日前は普通に行き来できていたルートが、いきなり進めなくなってしまうことも、容易に起こり得ます。
とはいえ、移動こそが、アフリカの旅の大変さの一つでもあり、醍醐味でもあります。
どんなことが起きても、広い心で「まあそんなこともあるか!」と受け止めて、進んでいくのが楽しむコツだとも言えます。
自分の行きたい国を決めて、いかに「無駄の無いルートを取るか」の観点も、ルート決めには必要です。
アフリカ縦断のポイント:お金
米ドルを確保する
アフリカ大陸を旅する上で一番必要になるのは、米ドルと言っていいかもしれません。
恐らく米ドルを使わずして、アフリカを旅をすることは不可能に近いです。
不可能ではなくとも、確実に米ドルがある方がレートもよく、お金の面で物事をスムーズに進めることができることでしょう。
アフリカ大陸全体で、自国の通貨があまり価値を為さないためか、外貨である米ドルが重宝される傾向にあります。
ビザの料金は基本米ドル払いなので、あった方が便利です。
米ドルであれば、基本的には現地通貨よりも良いレートで買い取ってくれたりもします。
こう言ってはなんですが、確実にアフリカ大陸には金に対する欲望が目に見える形でうごめいています。
もう、普通にお金に対してシビアであり貪欲であります。
アフリカ旅を快適に進めるためにも、米ドルはアフリカ大陸に入る前に確保しておきましょう。
目安としては、一度の縦断に際してUS$2,000〜3,000程は持っておいたほうがいいと思います。
米ドルならいくら持っていても無駄にはなりません。無くてあたふたするよりも、あって余るほうがいいのではないでしょうか。
現地通貨は最小限で
アフリカの国全体に言えることは、”その国の紙幣はその国で使い切ること” です。
例え隣国であっても、隣の国に行ってしまえばもう全然価値を持たなくなってしまう国のものがほとんどになります。
それゆえ、ドルが大量に出回り重宝されるのも、身を持って体感することになるでしょう。
なんせ、自国のビザを払うビザ代がドルでいいわけですからね、いかにドルがほしいのか誰でもわかります。
ATMでお金を下ろすときは、下ろしすぎずに使い切れる額をしっかりと使うようにして、両替は少額で済ませれるようにするのが一番です。
アフリカ縦断のポイント:期間
3ヶ月〜半年
アフリカを上から下まで縦断しようとすると、だいたい3ヶ月〜半年弱と考えていただければ、急ぎすぎず、ゆっくりすぎずのペースで旅ができるかと思います。
もちろんルート次第にはなるのですが、3ヶ月あれば割と色々な国々を周れます。
ただ、思ったよりもアフリカ大陸は広く、移動一つもものすごく時間がかかるのも事実です。
時間にはいつも余裕を持っておくのがいいかと思います!
なにが起きても、心に「This is Africa!!」の言葉を刻んでおきましょう!
雨季・乾季
アフリカを周る際は、そこまで気にしなくてもいいかと思いますが、気候として存在する以上、雨季・乾季も少なからず気にかけましょう。
特にサファリやヴィクトリアの滝に行く場合は、時期によって見える景色が変わってくるので注意が必要です。
せっかく行ったのに観たい景色が見えないとならないためにも、事前にいつ行くのがいいのかを考えて行動に移していくといいと思います!
アフリカ縦断のポイント:人数
1人よりも2人で
旅をする人数に決まりなどなく、楽しむままにすればいいと思いますが、可能であればアフリカは2人以上で旅をされることをおすすめします!
一人旅は充分素敵ですし、一人旅にこそ旅の醍醐味があることは重々承知しております。
ただ、こと「アフリカ」となると話は別です。
アフリカにおいては、一人旅はあまり良い方向に進みません。少なくとも、私の周りの旅人たちはそうでした。
一人旅と言うことは、全ての出来事がその人に降りかかる、とも言いかえることができます。
アフリカの旅の道中で、たくさんの理不尽な出来事がその人自身に直面するわけです。
どれだけアフリカが好きでも、ずっとアフリカ人と向き合っていたら、その常識や文化の違いに必ず疲弊する日がやってくるでしょう。
そう言い切れるほど、彼らアフリカ人と我々日本人の文化は違います。
「もう嫌!」と思う、そんなとき、そこに誰かがいれば、その割合を軽減してもらえます。
一人だったら全て対応しないといけない鬱陶しい客引きも、対応する人数が自分以外にもいれば、負担やストレスを分散できたりします。
一緒に同じ境遇に誰かがいることで、旅自体が非常に楽になることでしょう。
僕自身、妻と2人でアフリカを縦断しましたが、1人だったらアフリカ人との戦いに疲れて嫌になっていたかもしれません。
アクティビティが多い
アフリカ大陸縦断中は、なにかと大人数でやるアクティビティが多いです。
ダナキルツアーやサファリ、ナミビア・南アフリカのレンタカーなど、そのバラエティさは多岐に渡ります。
そのどれもに言えることは、大人数でやるほうがお金を節約できる、ということです。
大人数でやる利点は、その分一人当たりの予算が少なくて済むことにあります。
一人だったらUS$500するところが、人数が多ければ一人US$300でできたりするのです。
アフリカのアクティビティは料金高めのものが多いので、人を集めて大人数で挑むのがいいかのではないでしょうか!
海外旅行の持ち物に関しては、上記の記事が全て解決してくれます!是非ご参考に!
アフリカ縦断の費用で気をつける3つのこと
アフリカを縦断する上で気をつけてほしいことが3つあります。
ビザ代と食べ物とアフリカ人です。
どれもこれもアフリカを旅する上での大切な事柄です。
是非、心のどこかに置いて、気をつけて臨んでいきましょう!
ビザ代
率直に言いますと、アフリカ縦断には結構お金がかかります。
なぜならアフリカは、コスパのいい場所があまりないからです。
アフリカ縦断の中で、ビザ代はやはり多くの支出を伴います。
ざっくりですが、一つの国平均US$30ぐらいは見ておく必要があります。
安くても$20程、高ければ$100程かかる場合があるわけです。
そしてビザの厄介な所は、その取得条件の違いにあります。
国によっては、インビテーションが必要など、”どうやって準備しろって言うんだよ!”と言いたくなるものもあります。
毎回毎回アライバルでお金を払えばいいだけであればいいのですが、そんな簡単にはいかないことも多く、何度も手続きをする必要がある国も多々あります。
それがアフリカです。
アフリカは旅行内容だけでなく、ビザ一つとっても一筋縄でいかないのです。
アフリカでのビザ取りは、本当に毎回しっかりとお金と時間がかかります。
それゆえに、本当に”アフリカを縦断したい”と強く望む人しか、縦断を楽しむことはできないのです。
食べ物
アフリカには本当に満足にモノがありません。
食べ物もそうです。一番代表的に不足していることを感じるのが、食べ物と言っていいでしょう。
満足に栄養があるものを食べようと思うと、なかなかに難しいです。
例えば、満足のいく食事を取るための材料である、そもそもの野菜がアフリカ本土には無いからです。
厳密に言うと、野菜はあります。ただ、栄養のありそうな野菜がない、といえばいいでしょうか、もう本当にくたびれた野菜しかないのが現状です。
大半の良い野菜は、きっとどこかの先進国に輸出され、本土の彼らのもとには、大していい野菜は与えられていないのだと思います。
それもこれも、我々今を生きる人間が作り上げたものなので受け入れなければなりません。
アフリカでは、自分で意識的に健康に食事を取ろうとしないと、毎日栄養の少ない食べ物でお腹を満たすしかなくなってしまいます。
なにが健康にいいのか、なんてことも考えながら旅をする必要があります。
アフリカ人
アフリカの旅の中での一番の醍醐味であり一番の相手は、アフリカ人そのものです!
彼らほど、我々の行く先々で、あの手この手で旅路を煩わせてくる存在はいません!
バスターミナル周辺では、どこでも誰構わず声をかけてくることでしょう。
国によって粘りっこさやしつこさは違いますが、どの国の人も手強いです!
特に、エチオピアとタンザニアは世界の2トップとして殿堂入りしてもいいぐらい、多くの日本人旅行者をキレさせています。笑
振り返れば、彼らの純粋さや貪欲さ、生きる強さに脱帽するものですが、そのときばかりは鬱陶しく思ってしまったりするものです。
彼らの心の強さを見習い、我々旅人もアフリカの大地のように強くありたいものですね!
さいごに
「アフリカを縦断しよう」いかがでしょうか。
今回の記事を読んで、あなたもアフリカの旅をしたくなったのではないでしょうか。
アフリカ大陸は上から下まで国によってまるで違い、面白いことこの上ありません。
是非自身の目でアフリカ大陸のダイナミックさを感じてみてください。
皆さんのこれからの旅路がアフリカへ向かうものであると嬉しい限りですね!
ご愛読ありがとうございました!
まずは「行く」と決めて、それに必要な準備から始めましょう!