はじめに
皆さんは旅中なにかを盗まれたことはありますか?
旅に盗難は付き物です。
誰もが大なり小なりなにか盗まれたことがあるかと思います。
その中でも、自分の危機管理能力に途方にくれることは、そうそうないのではないでしょうか。
まあ基本は盗まれないように管理しますからね。
今回は自分のマヌケさから、iPhoneを盗られてしまった話です。
皆さんの旅でのセキュリティへの関心に少しでも繋がれば幸いです。
今回の概要
内容:iPhone盗難(iPhone4S)
時期:2012年7月(世界一周に出て三ヶ月が経った頃)
場所:シンガポール市内(シンガポール)
状況:宿で寝ている隙に
被害額:約5万円(当時の時価)
世界一周で実際にあった悲劇:その4
「シンガポールでiPhoneを盗まれる」
今回は、シンガポールで泊まった宿で携帯を盗まれてしまった話です。
僕の話を読んで、
“いかに自分で最低限の配慮が大事か”
少しでも思っていただけたら幸いです。
それでは、時系列を追って話していきます。
宿へチェックイン
マレーシアからバスでシンガポールへ移動した日のこと。
シンガポールでのたった数時間の出来事でした。
一泊分の宿代を節約するため、一晩マックで過ごし、朝方6時頃に目星の宿にチェックインしました。
無事チェックインはさせてもらえましたが、まだ時間は朝の6時、宿の人々も寝静まっている時間です。
通された部屋は窓もなく、灯りを付けないと真っ暗でした。
部屋は二段ベッドが2つある4人用ドミトリータイプで、下の段には両方に人がいるのが確認できました。
上の段は両方空いていたため、部屋の奥側のベッドを選び、そこに通されました。
僕を含め、部屋には3人の状態となった次第です。
まだ寝ている人を起こすのも悪いし、前日ぐっすりと寝ていたわけではないので眠気もあり、僕も荷物だけおいて眠りに就きました。
この状態では、誰がどのベッドにいるのかもよく把握できない状態でした。
携帯が消える
2時間後、部屋の灯りがついたため、宿のベッドで目を覚まします。
どこかのベッドの人が起床したみたいです。
枕元に置いてあった携帯で時間を確認し、まだ眠いので再び眠りに就きます。
このときに自分の枕元にiPhoneを普通に置いていたのが僕の良くないところです。
そしてまた何時間後、目が覚めたので時間を確認しようと携帯を手に取ろうとすると、
あれ、携帯がない!!!
と事態は起きました。
“どこだろう?さっき目を覚ましたときは枕元にあったのに。。。”
“えっ、落とした!?”
そんな所から始まりました。
携帯が無くなっている事実
それからベッドの隙間やら床やらくまなく探しても、どこにも携帯は見つかりません。
その辺りでもう悟りました。
“あー、寝ている間に枕元の携帯を盗まれたのか。” と。
それからは宿のオーナーに訪ね、部屋の捜索。
同じ部屋にいたのは僕を含め2人。
一人は欧米人のおじさん。
もうひとりはベトナム人のおじさん。
僕としてはどちらかが盗ったとしか考えられない。
安易に盗んだと決めて疑いたくはないけど、それしかもうありえない。
そんな状況でした。
外部の人や隣の部屋の可能性は、宿の構造上まずありえないとされるからです。
また部屋の外の廊下には監視カメラもあり確認させてもらいましたが、知らない誰かが出入りすることもありませんでした。
となるとやはり、iPhoneを盗ったのは下の段の2人のうちのどちらか。
もうそれしか考えられません。
助けてくれるたくさんの人々
宿には僕の泊まった部屋以外にもたくさん部屋があり、日本人の方々も泊まっていました。
そこで何人もの人達が僕の悲鳴に助けの手を差し伸べてくれました。
そのときの僕は携帯一つで旅していたので、まず日本と連絡を取る手段がありませんでした。
盗難にあった時にすべきことは2つ
・警察に盗難レポートを発行してもらう
・海外旅行保険の保険会社へ連絡する
です。
その2つは否が応でもしないといけません。
親切な方がPCを貸してくれ、日本の保険会社窓口と電話できるようにしてくれ、そのやり取りは大変スムーズに行うことができました。
大変感謝しております。
なにかことが起きたときに、一緒に悲しんで悩んで解決策を探してくれる存在は、本当に有り難いものです。
また警察での盗難レポートも特に滞りなく発行してもらえました。
シンガポールの警察の方はとても優しく親切に僕に寄り添って作成くれました。
iPhoneは見つかったのか?
結論、iPhoneは見つかりませんでした。
まあ基本的にあるはずがありませんよね。
もう盗った人はどこかで売ったりしていることでしょう。
個人的見解では、たぶん犯人は下の段のベトナム人男性です。
理由は2つあります。
・一度部屋の電気をつけたとき、起きていたのがその人だったこと
・携帯がないと僕が気づいたとき、ベトナム人男性は部屋におらず、欧米人男性は寝ていたこと
です。
つまり、
僕が寝ている隙に枕元のiPhoneを盗り、外へ出て売ったりしたのではないか?
が僕の仮説です。
とはいえ、なにも立証ができているわけではないので、仮説は仮説のままではあります。
後々同部屋の2人の荷物チェックなどもさせてもらえましたが、結局なにも見つけ出せず、事態は収束を迎えざるを得ませんでした。
これにて、僕の一連のiPhone盗難騒動は終わりを迎えた次第です。
iPhoneを盗られて気づけたこと
今回は ”iPhone一台の盗難” なので、そこまで金額的に大きな被害ではありませんでしたが、自分の行動や感覚に対しての反省が大きい出来事となりました。
以下は、そのとき学んだことです。
・全ては携帯の置き場所や管理方法をしっかりと考えていなかった自分の責任
・盗られた側にも考えるべきことがある
・なにかあったときに一緒に考えてくれる人の存在は大きい
携帯一つなので、大きな損害ではありませんが、ショックはショックです。
そのショックよりも、気の緩みからか、大切なものを簡単に取られてしまった自分の不甲斐なさに呆れました。
そして、周りの人のあらゆる優しさに助けられて、今の自分は旅をすることができている。
そんな当たり前に気づけた出来事となりました。
自分の大事な時間を犠牲にしてまで助けてくれた日本人の方々。
海外旅行保険を手渡してくれた母の存在。
一度も盗品被害がなかったその宿で事件が起きてしまったことに対して、”ソーリー”と言ってくれるオーナー。
何が起きようと、全てを受け入れて旅人は前へ進まなければなりません。
たくさんの方々への感謝を胸に。
数百円の節約のために、大金を失う必要はない。
旅において、常に”どっちが大事か”を考える。
さいごに
シリーズと化してきた「世界一周で実際に僕が出会った悲劇:その4」いかがでしょうか?
いつのときも、なにか事件が起きるのは精神的にも辛いものです。
まずは「盗られないこと」を徹底することが大事ですね!
僕の経験が少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。
皆さんのこれからの旅路が安全に包まれたものであることを願っています。
ご愛読ありがとうございました。